Garmin公式ブログでは、世界中のGarminユーザーの大規模な睡眠データを分析した結果として、平均睡眠スコアは約72点と報告されています。
本記事では、この公式データを参考にしつつ、「自分の睡眠スコアはどのあたりに位置するのか」「深い睡眠はどれくらいを目安に考えればよいのか」を整理していきます。
こうしたデータや筆者自身の実測結果を踏まえると、ガーミンの睡眠スコアは「70〜80点台」がひとつの目安と考えてよさそうです。
90点以上であればかなり良好、70点未満が続く場合は生活習慣の見直しを検討したいラインと言えるでしょう。
参考までに、筆者の過去4週間の平均睡眠スコアは78点でしたので、現時点ではまずまずといったところです。
今回は、この睡眠スコアの目安に加えて、スコアに大きく影響する「深い睡眠」の理想的な割合についても検証してみました。

気になるスコアと精度は?!
本記事は、「自分の睡眠スコアは平均より高いのか?」「深い睡眠は何%くらいを目指せば良いのか?」が気になる方向けの“目安編”です。
具体的な改善方法については、別記事の【改善編】で詳しく解説しています。
ガーミン睡眠スコアの改善へ|8時間寝ても点数が上がらない理由【体験編】
ガーミンの睡眠スコアの平均は約72点【公式データ】

睡眠スコアの理想や深い睡眠の割合を知る前に、まず多くの方が気になるのが「自分の睡眠スコアは平均より高いのか?」という点ではないでしょうか。
Garmin公式ブログが公開した大規模ユーザーデータでは、Garminユーザー全体の平均睡眠スコアは約72点と報告されています。
これは「この点数を目指すべき」という基準ではなく、あくまで全体の分布を知るための参考値です。特に 80 点を超える日は「良い睡眠」が取れた目安として扱われることが多いです。
このため、下記のような点数と評価が目安になります。
| スコア領域 | 評価 |
|---|---|
| 90〜100点 | とても良い |
| 80〜89点 | 良い |
| 60〜79点 | 普通 |
| 59点以下 | 悪い |
「睡眠スコア」に合わせて、「睡眠の質」、「継続時間」及び「睡眠段階についての評価」が表示されます。
※睡眠スコアは年齢・生活習慣・ストレス状況によって個人差が大きく、「平均」はあくまで参考値です。数値に一喜一憂するよりも、継続的な傾向を見ることが重要です。

まとめると、ガーミンの睡眠スコアは「70〜80点台」であれば平均的、80点以上なら良好、70点未満が続く場合は生活習慣の見直しを検討する目安になります。

次にスコアの計測画面を確認します!
スコアの基準に加えて、睡眠ステージごとの理想的な割合や深い睡眠の目安についても詳しくまとめています。
睡眠スコアと“深い睡眠”の関係

睡眠スコアは、睡眠時間・心拍数・HRV・ストレス・レム/浅い/深い睡眠のバランスなど、多くの要素を総合して評価されます。
その中でも、特に気になるのが 「深い睡眠はどれくらい取れていれば良いの?」 というポイントです。
深い睡眠の割合は、Garmin公式のヘルスサイエンス解説(睡眠ステージの一般的目安)を参考にすると、おおよそ13%~23%*とされています。(*この割合は年齢や生活習慣によって変動するため、個人差が大きい目安値です。)
つまり、深い睡眠は睡眠スコアに影響する重要な要素のひとつと言えます。
ただしGarminの睡眠スコアは、HRV・夜間ストレス・入眠直後の心拍数などの比重も大きく、深い睡眠だけを増やしてもスコアが必ずしも上がるわけではありません。
以下では、公式データをもとに深い睡眠の理想割合を詳しく見ていきます。
深い睡眠の理想の割合
Garmin公式のヘルスガイドでは、深い睡眠は一般的に全睡眠時間の13〜23%程度と説明されています。(この割合は年齢や生活習慣によって変動するため、あくまで目安として捉える必要があります。)
この数値で算出すると平均は18%。私は8時間の睡眠の場合、深い睡眠時間の理想目標を20%(約96分)にしています。
深い睡眠の平均(自己基準)
| 基準 | 13%〜23% (約62分〜110分) |
| 平均 | 18% (90分) |
| 目標 | 20% (96分) |

深い睡眠の評価が「良い」であったため改善の余地がありそうです。
睡眠スコアの表示画面の見方
続いて「睡眠スコア」の画面を確認してみます。
下記画像の通り、当日は100点満点中【 92点 】で「非常に良い」との高評価をいただきました。

睡眠時間をはじめ、ストレスレベル、深い、浅い、レム、中途覚醒、安定性の項目。
注目したいのがスコア係数の『深い睡眠』の評価。


今回は睡眠時間が約8時間に対して、深い睡眠は1時間23分。
睡眠スコアが平均より低く出る原因
「深い睡眠の割合が理想に近いのに、スコアが伸びない」という相談もよくいただきます。この場合、影響していることが多いのが HRV(心拍変動) や 夜間ストレス です。
特に以下のような要因はスコアを下げやすいとされています:
- 入眠直後の心拍数が高い
- 夜間のストレス(夜中の覚醒時も含む)
- 就寝前の光刺激やスマホ使用
- カフェイン・アルコールの残存
- 身体の疲労が取れず、HRVが低下している
このあたりは個人差が大きいため、Garminの「ストレス」「HRVステータス」とあわせて確認することで原因の傾向がつかみやすくなります。
とくに、睡眠スコアが 70 点未満で停滞する場合は、就寝前2時間の行動(食事・光刺激・スマホ使用)や入眠直後の心拍数をチェックすると原因が見つかりやすいです。
改善の具体策については下記の記事で詳しく解説しています。
アプリの睡眠時間の画面
下の写真は、アプリ(睡眠記録)のメイン画面。
中央に合計睡眠時間が「8時間5分」であったことがわかります。

各割合は下部に「深い・浅い・レム・覚醒」の4項目で時間を表示。
こうして睡眠状態を可視化すると、全体の時間の中で深い睡眠の割合が意外と少ないことに気づきます。
睡眠の時間もさる事ながら、睡眠の質が大切だと言われていることがよく理解できます。

次はグラフを見てみましょう!
睡眠グラフの表示画面
さらに画面を下にスクロールするとグラフ表示(睡眠段階のタイムライン)が確認できます。

ここで気になる「覚醒(かくせい)」のピンクの棒グラフですが、この時間帯は夜中に目が覚めてトイレに行った時間を表しています。
覚醒とは「眠りから目が覚めている状態」を意味しています。
このあたりは、さすがに実際の行動をしっかりと捉えてくれています。
就寝時間や起床時間も正確に計測されているため、日常的な傾向把握という意味では精度はかなり高いと感じています。
Garminを含むウェアラブルの睡眠判定は医療用睡眠検査(PSG)とは異なるため、診断目的ではなく日々の比較・改善指標として使うことが前提です。
睡眠グラフの理想(良い例)

一般的には睡眠初期は深い睡眠期が多く、睡眠後半になると浅い睡眠期とレム睡眠期が多くなります。
睡眠グラフの理想形(良い例)は上記図のようなリズムです。

明け方に近づくにつれ、だんだんと眠りが浅くなっていきます。
睡眠初期にしっかりと深い睡眠が取れることで、すっきりとした目覚めにつながるとされています。
ノンレム睡眠では、脳を休ませるだけでなく、体温・血圧・脈拍・呼吸数など連動して、全身を休息させる大切な期間です。
レム睡眠とノンレム睡眠の違い

レム睡眠とノンレム睡眠という言葉は耳にする機会が多いと思いますが、簡単に説明すると下記の通り。
- レム睡眠:脳の働きが活発な状態
- ノンレム睡眠:脳が休んでいる状態
ノンレム睡眠には深い睡眠期と浅い睡眠期があります。
睡眠領域の役割
以下はガーミン公式サイトの内容を表にまとめておきました。
| レム睡眠 | 夢段階とも呼ばれており、 脳の活動が覚醒時と同じくらい活発 (情報処理と記憶形成に役立ちます) |
| 浅い睡眠 | 眼球と筋肉の動きが遅くなり、 体が深い睡眠に備えている状態です |
| 深い睡眠 | 眼球と筋肉の動きが完全に止まり、 心拍と呼吸が遅くなります (体が骨と筋肉を構築し、免疫システムを高めます) |
睡眠記録にガーミンはおすすめ!

Garmin Venuシリーズはアクティビテの計測と睡眠スコアの計測が可能。
ガーミンのアプリ(Garmin connect)も、項目の多さと詳細さに定評があるだけに魅力的!
睡眠スコアを得るための設定もとても簡単です。
アスリートにも人気のメーカーとあって多彩なアクティビティや記録も存分に楽しめると思います。
\ Garmin Venu 4 /
【参考文献】
・西野精治(著)スタンフォード式 最高の睡眠 サンマーク出版
・内田直(著)安眠の科学 日刊工業新聞社
・西野精治(監修)図解眠れなくなるほど面白い睡眠の話 日本文芸社
・宮崎総一郎、林光緒(編著)改訂版 睡眠と健康 放送大学教育振興会
【参考サイト・引用元】
本記事で紹介している睡眠スコアの平均値や深い睡眠の割合は、Garmin公式サイトや公式ブログで公開されている情報、および筆者自身の実測データをもとにした参考値です。これらの数値は特定の個人が目指す基準を示すものではなく、あくまで全体傾向や目安として捉えてください。
Garminの睡眠スコアや各指標は、日常のコンディション管理を目的としたヘルスケア情報であり、病気の診断や治療を目的としたものではありません。体調不良や強い眠気、不眠などの症状が続く場合は、自己判断に頼らず医師などの専門家へ相談することをおすすめします。
※写真やイラストはイメージです。
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