最新AI「Gemini」を搭載し、日常生活、健康管理、そして仕事の効率を根本から変える可能性を秘めたGoogleのスマートウォッチの最新モデルはPixel Watch 4です。
実際、筆者も初代Pixel Watchから使用してきましたが、かなり進化しており次世代を見据えた設計が見て取れます。
この記事では、Pixel Watch 4でできることを具体的な利用シーン(ユースケース)と共に解説しています。
「スマホを取り出す回数を減らしたい」「自分の健康をしっかり管理したい」という方の参考になれば幸いです。
Pixel Watch 4ならでは新機能
まずは、旧モデルや他のスマートウォッチと一線を画す、Pixel Watch 4ならではの進化した機能を挙げてみました。
AI「Gemini」の操作性向上
最大の進化は、AIが「Gemini」になったことによる操作感の向上です。
「手をあげて話す」機能が革命的
- 利用シーン: 手が塞がっている時、買い物袋を提げていて片手を使えない時、軽い運動中でリズムを崩したくない時。
- できること: もう「OK Google」と言う必要も、画面をタップする必要もありません。時計を口元に近づけて「5分のタイマーかけて」「今日の午後の予定は?」「LINEで妻に『少し遅れる』と送って」と話しかけるだけで、Geminiが即座に対応します。
※「手をあげて話す」機能の利用には、対応するPixelスマートフォン(Pixel 9以降)やGeminiの設定など、いくつかの条件があります。
Geminiによる高度な検索と要約
- 利用シーン: 急にランチのお店を探す時、1日の情報を簡単に知りたい時。
- できること: 「この近所で、評価4.0以上で営業中のラーメン屋を3つ教えて」といった、曖昧で複雑な検索が可能になりました。また、「今朝の主要ニュースを要約して」といった情報収集も手首の上で完結します。
マルチパス光学式心拍数センサーで健康管理
- 利用シーン: ジムでのトレーニングや日々のランニング。
- できること: 新搭載のマルチパス光学式心拍数センサーにより、心拍数測定の精度が飛躍的に向上しました。特に、インターバルトレーニングのような心拍数の変動が激しい運動でも、より正確なデータを記録。
デュアルバンドGPSで位置情報向上
- 利用シーン: 高層ビル街や、木々が生い茂る公園でのランニング。
- できること: 従来のGPSでは位置情報がズレやすかった場所でも、2つの周波数帯(L1+L5)を掴むデュアルバンドGNSSに対応したことで、圧倒的に正確な走行ルートと距離を記録します。
【日常生活編】スマホがカバンから出なくなる便利機能

Pixel Watch 4の真価は、日常生活の「ちょっとした面倒」を解消してくれる点にあります。
「ピッ」だけで生活が完結(Google ウォレット)
- できること: Suica(電車、バス、コンビニ)、QUICPay、iD、Visa/Mastercardのタッチ決済に対応しています。(※利用できるカードブランド・発行会社は限定されるため、事前の確認をおすすめします)
重要な通知だけを手元で確認(LINE・メール)
- スマホをカバンに入れたままでも、Pixel Watch 4 に届く通知で LINE・Gmail・着信などをすぐ確認できます。LINEの通知を受け取ったり、定型文や音声入力を使って返信したりすることも可能です。(※返信方法はアプリの対応状況やスマホの設定により変わる場合があります。)
もう道に迷わない「振動ナビ」(Google マップ)
- できること: スマホで経路検索を開始すれば、あとはウォッチにお任せ。曲がり角が近づくと、手首が「ブルッ」と振動して「右です」「左です」と教えてくれます。
スマホなしで音楽を(YouTube Music / Spotify)
- できること: ウォッチ本体に音楽やポッドキャストをダウンロード可能。ランニングに行く時、スマホを持たずにウォッチとワイヤレスイヤホンだけで身軽に出かけられます。
【健康管理編】Fitbitがあなたの体を徹底分析

Google傘下のFitbitが誇る、業界最高クラスのヘルスケア機能がすべて使えます。
- 睡眠を「スコア化」して質を改善
- できること: ただ寝た時間だけでなく、「深い睡眠」「浅い睡眠」「レム睡眠」の割合や、睡眠中の心拍数、呼吸の乱れまでを分析。毎朝「睡眠スコア(100点満点)」で評価してくれるため、「昨日より寝る時間を早めよう」といった具体的な行動改善に繋がります。
- ストレスレベルを可視化&ケア
- できること: cEDA(皮膚電気活動)センサーが体の微細な反応を読み取り、あなたのストレスレベルを自動で計測。ストレスが高いとウォッチが判断すると、「少し深呼吸しませんか?」とリラックスセッションを提案してくれます。
- 心臓の健康を手軽にチェック
- できること: 日本でも認可された「心電図(ECG)アプリ」を搭載。胸の動悸など、気になった時にいつでも心房細動(不整脈の一種)の兆候がないかをチェックできます。
- 万が一の「お守り」機能
- できること: 激しい転倒を検出すると、ウォッチが自動で緊急連絡先に通知したり、緊急通報を行ったりする「転倒検出機能」を搭載。一人での運動時や、離れて暮らす家族の見守りにも役立ちます
【比較】Pixel Watch 4 vs Pixel Watch 3

ここまでPixel Watch 4の素晴らしい機能を紹介してきましたが、多くの方が「Pixel Watch 3と比べて、具体的に何が違うの?」と思っているはずです。
結論から言うと、Pixel Watch 3でも基本的な「できること」は驚くほど共通しています。しかし、Pixel Watch 4は、その「体験の質」を劇的に向上させる、決定的なハードウェアの進化を遂げています。
Pixel Watch 3でも「ほぼ同じようにできる」こと
以下の機能は、Pixel Watch 3でも(アップデートにより)ほぼ同等に利用可能です。もしこれらの機能だけが目的なら、3のままでも満足できる可能性は高いです。
- AI: Geminiの利用(ただし起動方法が異なります)
- 決済: Suica, QUICPay, iD, タッチ決済
- 通知: LINEやメールの確認・返信
- ナビ: Google マップの振動ナビ
- 健康管理: 睡眠スコア、ストレス計測(cEDA)、心電図(ECG)、転倒検出
- 連携: Google Home操作、カメラの遠隔操作
Pixel Watch 4が優れていること
買い替える価値があるかどうかは、以下のPixel Watch 4だけの進化にどれだけ魅力を感じるかにかかっています。
| 比較ポイント | Pixel Watch 4 | Pixel Watch 3 |
|---|---|---|
| AI体験 | 「手をあげて話す」機能 (ウェイクワード不要でのハンズフリー) | Geminiは使えるが起動操作が必要 (リューズ長押しか「OK Google」) |
| GPS精度 | デュアルバンドGPS (L1+L5) (ビル街や山間部でも超高精度) | シングルバンドGPS (場所によってルートがズレやすい) |
| 心拍数精度 | マルチパス光学式心拍数センサー (激しい運動中の精度が大幅向上) | 高精度な光学式センサー (PW4には精度で劣る) |
| 画面の 明るさ | 最大 3,000 ニト (真夏の直射日光下でも圧倒的に見やすい) | 最大 2,000 ニト (十分明るいが、PW4には劣る) |
| 充電速度 | サイドチャージドック (約25%高速化、立てかけられる) | 背面接触型 (PW4より時間がかかる) |
| 画面の広さ | ベゼルがさらに縮小(表示領域10%UP) | PW4と比べるとベゼルが太い |
Pixel Watch 4の3つのメリット

Pixel Watch 3でも多くのことはできますが、Pixel Watch 4を選ぶことには、日常の「体験の質」を格上げする、大きく分けて3つのメリットがあります。
真のハンズフリーを実現するAI体験
Pixel Watch 3でもGeminiは使えますが、「サイドボタンの長押し」や「OK! Google」というワンクッションが必要です。 Pixel Watch 4の手をあげて話す機能は、料理中や運転中など、本当に手が使えないシーンで「ただ話しかけるだけ」でAIが応答
妥協のないプロレベルの精度
ランニングや登山、あるいは本格的なトレーニングをする人なら、このメリットは決定的です。 「デュアルバンドGPS」はビル街でのルートのズレを防ぎ、「マルチパス光学式心拍数センサー」は激しい運動中の心拍数を正確に捉えます。これは「なんとなく記録する」から「信頼できるデータとして記録する」への進化であり、パフォーマンス向上に本気で取り組む人にとって最大のメリットとなります。
日常の”ストレス”と”万が一”を解消
スマートウォッチの小さなストレスを、Pixel Watch 4は徹底的に改善してきました。
- 急速充電は、”充電し忘れた朝”の焦りを解消します。
- 最大3,000ニトの輝度は、”真夏の日差しで見えない”ストレスを解消します。
- オフラインマップや衛星SOS通信は、”スマホが圏外になったらどうしよう”という不安を解消します。
これらは、日々の小さな「うっかり」や、いざという時の「万が一」に対する完璧な保険であり、Pixel Watch 4がもたらす大きな安心感(メリット)と言えます。

万が一”と”うっかり”から、あなたを守る。
【朝の「しまった!」を救う(急速充電)】
寝る前に充電し忘れた朝。絶望的ですよね。でもPixel Watch 4なら、あなたがシャワーを浴びて着替えている15分で、その日1日(15時間分)を乗り切るパワーをチャージ。
【登山好きの”お守り”(衛星SOS)】
趣味の登山やキャンプでスマホが圏外に。Pixel Watch 4 LTEモデルは、地域やオプションによって衛星通信を利用した緊急機能に対応する可能性があります。(※要確認)
参考:Google Pixel Watch の安全機能を使用して緊急時に救助を求める
筆者の場合(本音)

以上のようにPixel Watch 4でできることを簡単にまとめてみましたが、各機能の評価はそれぞれのユーザーに委ねられることになります。
筆者はPixel Watch 3とGoogle pixel(スマートフォン)で、Googleのエコシステムを体験していますが、すべての機能を使うことはありません。 つまり、ライフスタイルで必要な機能を中心に活用しています。
普段の生活では、高度なGPS機能や(屋外で活動することが少ないため)3,000ニトの明るい輝度は不要なので、Pixel Watch 3で十分満足している感じです。
買い替えるための要素とすれば、「OK Google!」と言わなくでもGeminiが使える点かもしれません。
ご購入の際は、Pixel Watch 4と3でできることの違いを把握した上で検討するのが最も良い選択方法かと思います。 ぜひ、あなたの日常に合うデバイスを取り入れ、楽しんでみてください。
まとめ:Pixel Watch 4は、あなたの生活をどう変えるか
この記事では、Pixel Watch 4でできることを、新機能から定番の便利機能まで徹底的に解説してきました。
Pixel Watch 4でできるようになったこと、特に進化した点は以下の通りです。
- 操作性の革命: 「手をあげて話す」Gemini機能による、真のハンズフリー操作。
- 精度の追求: デュアルバンドGPSや新センサーによる、プロレベルの運動・健康記録。
- 快適性の向上: より明るくなった画面(3,000ニト)と、高速になった充電。
- 盤石の基本機能: Suica決済、LINE通知、睡眠管理など、生活を便利にする機能の網羅。
これらを踏まえ、Pixel Watch 4は特に以下のような人におすすめできます。
▼Pixel Watch 4がおすすめな人
- 「手をあげて話す」など、最新のAI体験をストレスなく使いたい人
- ランニングや登山が趣味で、GPSや心拍数測定の「精度」に絶対妥協したくない人
- 屋外での活動が多く、直射日光下でも画面の見やすさを最重要視する人
- スマートウォッチを初めて購入する、またはPixel Watch 1/2から買い替える人
直前のセクションでお伝えした通り、もしあなたの主な用途が「通知の確認」や「Suicaでの決済」といった日常生活の補助であれば、Pixel Watch 3でも十分素晴らしい体験が得られます。
Pixel Watch 4の真の価値は、その盤石な基本機能の上に、「操作性」と「精度」という体験の質を極限まで高めた点にあります。
この記事を参考に、ぜひあなたのライフスタイルの中でどの機能が絶対に必要かを見極め、最適なパートナーを選んでみてください。
【参考サイト】
Fitbit 公式サイト: https://www.fitbit.com/global/jp/home
Googleストア:https://store.google.com/jp/product/pixel_watch_2?hl=ja
Google Japan blog:https://japan.googleblog.com/
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