「Apple Watchのマインドフルネス機能、“心の状態”は記録していますか?」
Apple Watchユーザーの友人に聞いてみても、「記録しても意味があるのかわからない」「続かない」という声がありました。
でも実は、Apple Watchのマインドフルネス機能には、“心の状態”とやさしく向き合うためのヒントが詰まっています。
筆者もマインドフルネス講座でレッスンを受ける中で、ふと思いました。
「無理をせず、自分に合った使い方でいいのではないか」と。
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Apple Watchで気づく時間に

Apple Watchには、アクティビティや健康を記録・管理する多くの機能があります。目標に向かってがんばるためのツールとして使っている方もいるでしょう。
でも、あるときふと気づきました。
「がんばらなくていい時間」を持つためにも、このツールは役立つのかもしれないと。
マインドフルネス機能を十分に使えない日があっても、記録が続かなくても大丈夫。
Apple Watchを見て、“今の自分”に気づく時間をそっと取るだけでも、心は少し整っていると感じます。
Apple Watchのマインドフルネス機能で「心の状態」とやさしく向き合う

Apple Watchのマインドフルネスには主に3つの機能があります。
まずは、それぞれの「正規の使い方」から簡単にご紹介します。
Mood Logging(心の状態の記録)
watchOS 10以降では、自分の心の状態(落ち着いている、不安、活力があるなど)をApple Watch上で記録することが可能になりました。
これはあとからヘルスケアアプリで振り返ることもでき、心理的傾向やパターンの可視化に役立ちます。ただし、ある程度の継続的な記録が必要です。
Reflect(リフレクト)
Reflectは、「1分間、自分自身の思考や感情に集中する」ための機能です。
画面に表示されるおだやかなメッセージ(例:今日感謝していることに意識を向けましょう)をきっかけに、自分の内面と向き合う時間を作れます。
“内省の時間”といったほうが、わかりやすいかもしれません。
Breathe(呼吸セッション)
Apple Watchがリズムに合わせたアニメーションを表示し、ユーザーはそれに合わせて深呼吸することで、リラックスや集中を促します。
一定時間の呼吸セッションによって、心拍数を落ち着ける効果も期待されます。
時間は設定が可能なので、その日の体調に合わせて調整してもよいでしょう。
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使って感じた、新たな使い方“気づき”

これらの機能はどれも素晴らしいですが、使っていくうちに、いくつかの“気づき”がありました。それは、「正しい使い方ができない日にも意味がある」ということです。
特に休み明けの忙しい日など、通知が来ても「後で」と思ってしまいがちです。でも、そんな時こそ、一旦手を止めてみる。思考がまとまらなくても、ただ1分間、間を置くだけで、驚くほど肩の力が抜けている自分に気づくことがありました。
感情記録:書けない日も「気づき」
「今日はどんな気分?」という問いに、どう答えてよいかわからないときもあります。
そんな日は無理に記録せず、「今日の気分は、言葉にできないな」と思ってスルーしています。
でも、それもまた“今の心に気づいた”瞬間なのです。
うまく言葉にできなくても、「今日は記録できない」と気づくこと自体が、“今の心の状態”を知る第一歩。そんな日も大切にしてみませんか。
リフレクト:言葉にならなくてもいい
Reflectを開いても、思考が浮かばない日もあります。
でも、画面を開いて“静かな1分間を過ごす”こと自体が尊いのだと思うようになりました。
答えが出なくても、自分に立ち止まる時間をくれたことだけで意味があるのです。
呼吸セッション:リズムに合わせなくてもいい
アニメーションの呼吸リズムにぴったり合わせるのが難しい日もあります。
最近は、「呼吸に意識を向けている」だけでもいいと気づきました。
自分なりのペースで息をして、そのことに気づいている。
それだけでも、十分にマインドフルな時間だと思います。
今この瞬間の“自分”に寄り添う

Apple Watchを使うようになってから、意外と自分の感覚に気づく時間が増えました。
- Reflectで言葉にならない思いに出会ったり
- 呼吸をととのえるより、「ととのわない今」を感じたり
- 記録できない日はスルーして、おやつタイムにしてみたり
マインドフルネスは、“続けること”よりも「今の自分に気づくこと」の積み重ねなのだと感じています。
「気づき」がもたらす、心と身体へのやさしい効果

では、マインドフルネス機能を使って「今の自分に気づく」ことを続けると、具体的にどんないいことがあるのでしょうか。
筆者が感じているのは、決して劇的な変化ではなく、日常にそっと寄り添ってくれるような、やさしい効果です。
効果1:思考の「小休止」が、心の余白を生む
煮詰まった頭でPCに向かい続けている時、リフレクトや呼吸の通知が入る。以前は「後でね」とスルーすることもあったのですが、最近は「1分だけ」と自分に言い聞かせるようにしています。
たった1分、思考を止めて呼吸に意識を向けたり、画面の言葉を眺めたりする。それだけで、ごちゃごちゃしていた頭の中に、ほんの少し「余白」が生まれる感覚があります。この小さな「間」が、結果的にその後の集中力を助けてくれます。
効果2:「感情の波」を客観的に見られるようになる
「心の状態」の記録を続けていると、なぜか分からないけど今日は気分が晴れない日があることに気づきます。
そんな時、ヘルスケアアプリで睡眠時間や運動量と見比べてみると、「ああ、昨日は睡眠時間が短かったな」とか「ウォーキングできなかったから、少し気分が落ち込んでいるのかも」と、感情の原因を客観的に推測できるようになりました。
原因がわからずモヤモヤするのではなく、「そういう日もある」と自分を納得させ、受け入れられるようになったのは、大きな効果だと感じています。
効果3:自分を大切にする習慣が身につく
Apple Watchの通知は、いわば「自分を労わる時間です」というリマインダーです。
この通知をきっかけに、意識的に休憩を取ったり、自分の感情と向き合ったりする。この繰り返しが、無意識のうちに「自分を大切にする」という行動を習慣化してくれます。
がんばりすぎてしまう人ほど、この半ば強制的な「休み時間」が、ウェルビーイングを高める上で効果的なのかもしれません。
“正しい使い方”よりも、自分にやさしく

Apple Watchのマインドフルネス機能は、がんばるためのツールであると同時に、ふっと力を抜くためのきっかけにもなれます。
筆者はこれを、「Apple Watchの脱力タイム」と呼んでいます。笑
「ちゃんとやらなきゃ」と思わず、
「今日は、間をとって、心に気づくだけでもいい」そんな使い方でも良いと思います。
日々のデータを記録することも大切。
でも、それ以上に「今の自分を大切にする」ことを意識する。
それこそが、この機能の本質であり、この機能の賢い使い方かもしれません。

参考サイト
Apple公式サイト:https://www.apple.com/jp/watch/
厚生労働省 e-JAM「瞑想やマインドフルネスとは?」:https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c02/07.html
※写真やイラストはイメージです。
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