ガーミンの睡眠スコアは「睡眠の質」を改善するために役立ちます。
今回は、睡眠ステージで大事とされる深い睡眠の理想割合と、
睡眠トラッキング機能の精度を検証してみました。
就寝の際は、あらかじめユーザー設定で就寝時刻と起床時刻を手動で入力しておく必要があります。
気になるスコアと精度は?!
計測画面は「GARMIN Connect」をスクリーンショットしています。
※計測使用機種:Garmin Venu2S
スマートウォッチ睡眠計測の精度比較!3大メーカー(Apple Watch・Fitbit・Garmin)編
ガーミンの睡眠スコア
睡眠スコアは、睡眠時間をはじめ、心拍数、心拍変動(HRV)など、ユーザーのあらゆる計測データやパーソナルデータを複合的に判断してを点数が導き出されています。
公式サイトでは下記の項目が考慮されているとあります。
- 睡眠時間
- 睡眠中の平均ストレススコア
- 深い睡眠時間の合計
- 浅い睡眠時間の合計
- レム睡眠時間の合計
- 覚醒時間の合計
- 睡眠の安定性
自分の『 睡眠の質 』が、どのレベルにあるかを点数で確認できるのは嬉しいポイント!
睡眠スコアの結果は、大きく4つに分類されています。
- 90〜100点 とても良い
- 80〜89点 良い
- 60〜79点 普通
- 59点以下 悪い
次にスコアの計測画面を確認します!
睡眠スコアの表示画面の見方
続いて「睡眠スコア」の画面を確認してみます。
当日は100点満点中【 92点 】で「非常に良い」との高評価をいただきました。
睡眠時間をはじめ、ストレスレベル、深い、浅い、レム、中途覚醒、安定性の項目。
注目したいのがスコア係数の『深い睡眠』の評価。
今回は睡眠時間が約8時間に対して、深い睡眠は1時間23分。
深い睡眠の理想の割合
計測結果から深い睡眠の割合を計算すると約 17% であったことがわかります。
深い睡眠の割合は、ガーミンの公式サイトを参考にすると13%~23%。
この数値で算出すると平均は18%に!
私は8時間の睡眠の場合、深い睡眠時間の理想目標を20%(約96分)にしています。
基準 | 13%〜23% (約62分〜110分) |
平均 | 18% (90分) |
目標 | 20% (96分) |
深い睡眠の間には、体が修復され、骨を作り、筋肉を成長させ、免疫システムを強化します。
通常、健康な成人は毎晩約13%~23%の深い睡眠をとります。ただし、この数字は個人によって異なります。
出典:Garmin 公式サイト
深い睡眠の評価が「良い」であったため改善の余地がありそうです。
アプリの睡眠時間の画面
下の写真は、アプリ(睡眠記録)のメイン画面。
中央に合計睡眠時間が「8時間5分」であったことがわかります。
各割合は下部に「深い・浅い・レム・覚醒」の4項目で時間を表示。
こうして睡眠状態を可視化すると、全体の時間の中で深い睡眠の割合が意外と少ないことに気づきます。
睡眠の時間もさる事ながら、睡眠の質が大切だと言われていることがよく理解できます。
次はグラフを見てみましょう!
睡眠グラフの表示画面
さらに画面を下にスクロールするとグラフ表示(睡眠段階のタイムライン)が確認できます。
ここで気になる「覚醒(かくせい)」のピンクの棒グラフですが、この時間帯は夜中に目が覚めてトイレに行った時間を表しています。
このあたりは、さすがに実際の行動をしっかりと捉えてくれています。
就寝時間や起床時間も正確に計測されているため、精度はかなり高いと感じています。
なお、覚醒とは「眠りから目が覚めている状態」を意味しています。
睡眠グラフの理想(良い例)
一般的には睡眠初期は深い睡眠期が多く、睡眠後半になると浅い睡眠期とレム睡眠期が多くなります。
睡眠グラフの理想形(良い例)は上記図のようなリズムです。
明け方に近づくにつれ、だんだんと眠りが浅くなっていきます。
睡眠初期にしっかりと深い睡眠が取れることで、すっきりとした目覚めにつながるとされています。
ノンレム睡眠では、脳を休ませるだけでなく、体温・血圧・脈拍・呼吸数など連動して、全身を休息させる大切な期間です。
レム睡眠とノンレム睡眠の違い
レム睡眠とノンレム睡眠という言葉は耳にする機会が多いと思いますが、簡単に説明すると下記の通り。
- レム睡眠・・・脳の働きが活発な状態
- ノンレム睡眠・・・脳が休んでいる状態
ノンレム睡眠には深い睡眠期と浅い睡眠期があります。
以下はガーミン公式サイトの内容を表にまとめておきました。
レム睡眠 | 夢段階とも呼ばれており、 脳の活動が覚醒時と同じくらい活発 (情報処理と記憶形成に役立ちます) |
浅い睡眠 | 眼球と筋肉の動きが遅くなり、 体が深い睡眠に備えている状態です |
深い睡眠 | 眼球と筋肉の動きが完全に止まり、 心拍と呼吸が遅くなります (体が骨と筋肉を構築し、免疫システムを高めます) |
睡眠スコアの精度について
ガーミンの睡眠トラッキング機能は、昼寝は設定上グラフに表示されませんが個人的に精度には満足しています。(補足:一部のモデルでは仮眠「昼寝」が計測できようになりました。)
光学心拍計による心拍変動 (HRV)のデータから睡眠の質を判断しているとあって信頼できるデバイスです。
実際に何回か他の機種と比較検証を試みたところ特に問題はなく、たまに修正を行う程度。
計測結果と実際の時間にズレがある場合は、編集画面から記録の修正も可能。
睡眠記録時間がおかしい場合
装着不良や寝相、バッテリー残量などの影響でうまく計測できずに睡眠スコアや睡眠時間が表示されない場合もあります。
ガーミン公式サイトによると「少なくとも入眠時間の二時間前からデバイスを着用している必要があります。」とあります。
睡眠スコアが表示されない場合や問題が解決できない場合は、公式サイトの睡眠統計が表示されないのページをご確認ください。
記録時間の修正は可能
記録時間がおかしいと感じることがあれば編集画面から修正することが可能です。
就寝時間や起床時間が修正可能なので、明らかに違うと思う時は記録修正しておきましょう。
記録画面の下部に「メモを追加」という機能がありますので、修正した際の記録にも利用して下さい。
トイレに行った回数や夜間の体調などの記録にも利用できます。
項目内にある睡眠中の血中酸素トラッキング機能については別記事をご覧ください。
ガーミン 血中酸素濃度の測り方と注意点!計測精度の感想 2024 編
睡眠記録にガーミンはおすすめ!
Garmin Venuシリーズはアクティビテの計測と睡眠スコアの計測が可能。
ガーミンのアプリ(Garmin connect)も、項目の多さと詳細さに定評があるだけに魅力的!
睡眠スコアを得るための設定もとても簡単です。
アスリートにも人気のメーカーとあって多彩なアクティビティや記録も存分に楽しめると思います。
Venu2Sは、使えば使うほど味が出てくる私にとって理想のデバイスです。
新作のVenu 3が発売されましたので、こちらもチェックしてみてください。
\ 最新モデル Garmin Venu 3 /
ガーミン Venu3 が旧モデル(Venu2)から進化!スペックの違いと機能比較 2024 編
【参考文献】
・西野精治(著)スタンフォード式 最高の睡眠 サンマーク出版
・内田直(著)安眠の科学 日刊工業新聞社
・西野精治(監修)図解眠れなくなるほど面白い睡眠の話 日本文芸社
・宮崎総一郎、林光緒(編著)改訂版 睡眠と健康 放送大学教育振興会
【参考サイト】
※写真やイラストはイメージです。