ガーミンのスマートウォッチには健康管理としてストレスレベルをチェックする機能があります。
ストレスをグラフやスコアで可視化してくれるので大変助かっています。
でも、「どのような仕組みでストレスレベルを測定しているの?」と疑問に思ったので調べてみました。
光学式心拍計(センサー)が心拍変動(HRV)からストレス反応を測定。
今回は、実際の計測画面と平均スコアを見ながら解説していきたいと思います。

対処法も幾つか紹介したいと思います。
※計測機種:Garmin Venu2S
スマートウォッチのストレス測定|おすすめ3大メーカー精度比較|健康管理機能 編
ストレスモニタリング機能とは?

ストレッサー(刺激)によるストレス反応が長く続くことは良くないため、対処が健康管理において大切になります。
ストレス反応には個人差がありますが、一般的に心理面、身体面、行動面の3つ要素に分けられ、気分の落ち込み、動悸や息切れ、不眠、飲酒量の増加などの諸症状として表れます。
ストレスモニタリング機能でストレスレベル(スコア)をチェックすることで反応度合いを確認できます。
ストレス測定の仕組み

Garmin公式サイトによると、ストレスの測定は心拍変動を検知して判断しています。
心拍変動(HRV:Heart Rate Variability)とは脈と脈の間隔の変化を指します。
心臓の鼓動は状態によって長くなったり短くなったりして常に一定ではありません。
この心拍変動の可変時間を捉え、ストレスレベルを算出する仕組み。
- 心拍数(HR:heart rate)
・・・心臓の拍動数 - 心拍変動(HRV:heart rate variability)
・・・心拍のゆらぎ
ちょっと難しいかもしれませんが、まとめると下記のイメージ。

- 心拍変動のゆらぎが小さい
ストレスが高い状態 - 心拍変動のゆらぎが大きい
ストレスが低い状態
以下は、GARMINのヘルスサイエンスに記載の内容をもとに整理してみました。
緊張状態 | リラックス状態 | |
---|---|---|
自律神経 | 交感神経系 が活発 | 副交感神経系 が活発 |
心拍数 (HR) | 増加傾向 | 減少傾向 |
心拍変動 (HRV) | ゆらぎが 小さい | ゆらぎが 大きい |
ストレス | 高い | 低い |
心拍変動(HRV)の測定は、自律神経系の 2 つの要素の相互作用を追跡し、身体のストレスレベルを評価する理想的な方法です。HRV が高いほどストレスは低いことになります。
出典:Garmin公式サイト

実際のアプリ画面を見てみましょう!
ガーミンコネクトでストレスレベルを確認
ガーミンのアプリ(GARMIN connect)では、下記のような画面でストレスレベルをスコアで教えてくれます。

- 休息時間 12時間36分
- ストレスレベル低 4時間26分
- ストレスレベル中 1時間48分
- ストレスレベル高 3分
また、1日のストレスレベルをグラフでも詳細に確認可能。
就寝中はストレスレベルは低く、日中にストレスレベルが所々高くなっている箇所があります。
20時前後は入浴のため、デバイスを外しているので記録がありません。

グラフは休息、ストレスレベル、アクティブ、測定不能によって色分けされます。
1日のストレスの変化を検証しても、かなりの精度で正確に捉えてくれている印象を受けます。

次はスコアについて!
ストレスレベルスコアについて
ストレスレベルのスコアは 0~100 を大きく4つのパターンに分類されています。
- 非常に高い・・・76~100
- 高い・・・・・・51~75
- 中程度・・・・・26~50
- 低い・・・・・・0~25
また、ストレスが異常に高い場合、設定が必要ですがアラートで知らせてくれる機能も。
リラックスリマインダーのタイミングはとても驚くほどしっかりと状態を捉えてくれています。
下記のようにデバイス画面に「現在ストレスが高いようです。少し深呼吸しますか?」と表示されます。

ストレスレベル平均について
アプリでは1日平均、週間平均などを記録できるので、普段の生活習慣を振り返ることも出来ます。
画面では4週間の推移と平均ストレスレベルの『 27 』が確認できると思います。


次は対処法について!
ストレスが高い時はどうするの?
ガーミンの公式サイトでは、ストレススコアが50を超える時には下記のような行動を推奨しています。
- 立って散歩してください。または、目を閉じて深呼吸を行ってください。
- 集中していることを一旦中断して、音楽を聞いてください。
- シャワーやお風呂、または睡眠をとって体を回復させてください。
上記以外でも自分にあった方法を取り入れて、ストレスレベルを低くする工夫ができれば理想。
私の場合は、軽くウォーキングをしたり、空をぼんやり眺めたりして気持ちを切り替えるようにしています。
ブレスワークでリラックス
デバイスでストレスレベルをチェックすると、そのまま深呼吸モード(ブレスワーク)が選択できるようになっています。
また、ストレスの高い状態を検知するとリラックスリマインダーが一息つくようにとブレスワークをすすめてくれます。
使い方は下記の手順で。
- ストレスをタップ
- 画面を上にスクロール
- ブレスワークを選択


ヘルススナップショットでリラックス
また、Garmin Venu2シリーズでは『ヘルススナップショット』を利用して、血中酸素濃度、ストレスレベル、心拍数、呼吸数を同時にチェックすることができます。
約2分間の計測中にリラックスしながら深呼吸をして気分転換を図っています。
ヘルススナップショットは健康管理を重視する方にはおすすめです。
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感想

ストレス測定機能は『ストレスへの気づき』を得ることができる有難い機能だと思います。
上手に活用できれば過度なストレスを避けたり無理を続けないようになります。
ストレス管理もヘルスケアの大切な要素。
自分なりの対処法(コーピング)を取り入れ、ストレスとうまく付き合っていく工夫が必要かもしれません。

【参考書籍】
・栄養科学イラストレイテッド運動生理学 麻美直美・川中健太郎(編) 羊土社
・第6版 補訂 基礎運動学 中村隆一・齋藤宏・長崎宏(著)医歯薬出版株式会社
・図解 眠れなくなるほど面白いストレスの話 ゆうきゆう(監修)日本文芸社
【参考サイト】
・こころの耳 厚生労働省 https://kokoro.mhlw.go.jp/
・心拍数 e-ヘルスネット 厚生労働省 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-032.html
・Garmin 公式サイト(ヘルスサイエンス)https://www.garmin.co.jp/minisite/garmin-technology/health-science/
・Garmin VENU 2/2S 操作マニュアル https://download.garmin.com/jp/download/manuals/html/venu22s/JA-JP/home.html
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※写真やイラストはイメージです。