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Apple Watch Series 12は買わない方向へ|Appleエコシステムは今後も継続中

Apple Watch Series 12を見送る判断を表したイメージ。使用中のSeries 10と、最初に使ったSeries 5を並べ「Skip?」の文字を重ねた(撮影:スマブロ.com)

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2026年9月に発表が見込まれるApple Watch Series 12。

Series 10を使い続けている筆者ですが、現時点では買わない方向に傾いています。

理由はスペックではありません。この1年ほどで、スマートウォッチの役割分担そのものが変わってしまったからです。

Series 5から始まったApple Watch体験は、Series 10への買い替えで一度大きく満たされました。装着感も動作の軽快さも、当時は確かな進化を感じたものです。

それが今、少し違う場所に立っています。本記事では、その経緯を正直に書いてみることにしました。

Apple Watch10のイメージ画像(スマブロ.com) Apple Watch10を選んだ理由!Apple Watch9との違い|スペック・機能比較

Apple Watch Series 11は見送りました

2025年秋のSeries 11も、筆者は見送りました。

ただ、あのときの理由は、私にとっては「進化が足りない」でした。

GPS + Cellularモデルの5G対応や、アルミニウムモデルの前面ガラスの耐擦傷性能向上も、確かな改良ではあったものの、iPhoneを常に持ち歩く生活では恩恵が限定的でした。

睡眠スコアや高血圧パターンの通知はwatchOS 26のアップデートでSeries 10にも降りてきましたので、買い替える必然性がなかったのです。

今回は、そこが違います。

Series 12にはもっと大きな進化があるかもしれません。むしろ、久々のチップ刷新という点では前回より大きな節目でしょう。それでも買わないと考えているのは、筆者がスマートウォッチに求めるものが変わってしまったからです。

進化が足りないのではなく、見る場所が移った。同じ「見送り」でも、性質がまったく異なります。

健康指標を、睡眠とHRVの二つに絞りました

スマートウォッチを5年ほど、14台以上使ってきました。

使い始めた頃は、表示される指標をひととおり眺めていたように思います。歩数、消費カロリー、心拍数、血中酸素、ストレス、トレーニング負荷。データが増えるほど、体のことがわかった気になっていました。

今、毎朝ほんとうに見ているのは二つだけです。

  • 睡眠
  • HRV(心拍変動)

なぜこの二つに落ち着いたのか。理由はおそらく、この二つは「測らないとわからないもの」だからです。

歩数は行動の記録です。今日よく歩いたかどうかは、測らなくても体感で概ねわかります。消費カロリーもトレーニング負荷も、自分がやったことの結果ですから、記憶が残っています。

一方、睡眠とHRVは状態の記録です。昨夜どれだけ深く眠れたか、今の自分の回復度がどのあたりにあるか。これは体感が驚くほどあてになりません。

「よく寝た気がする日」のスコアが低く、「寝足りない気がする日」が高いことは、何度も経験しました。

行動は覚えていられる。状態は測らないとわからない。

この線引きに気づいてから、見る指標が二つに減りました。そしてこの二つに絞ったことが、機器選びの基準そのものを変えることになります。

Apple Watchに睡眠スコアが登場した画面の様子(作成:スマブロ.com) Apple Watch 睡眠スコアの内訳と配点|平均点から眠りを振り返る【watchOS 26 編】

Google Fitbit Airが埋めたもの

睡眠を測るということは、夜に着けていなければならないということです。

これがApple Watchにとって、構造的に厄介な条件でした。

Apple Watch Series 10は、筆者の使い方では1日は持ちます。困るほどではありません。

ただ、夜も着けるとなると、どこかで充電の時間を作る必要が出てきます。朝のシャワーの間、あるいは夕食の支度をしている30分。

高速充電があっても、その「隙を作る」ことを、筆者はいつからか面倒に感じるようになりました。

一度うっかり忘れると、その夜のデータが欠けます。データが欠けると、翌朝の比較ができません。毎朝見る習慣にしているものが、自分の段取りひとつで途切れてしまう。これが地味に効きました。

2026年に入り、Fitbit Airを16,800円で購入して就寝時を中心に使い始めてから、この問題が消えました。着けたまま何日か過ごせるので、充電の隙をわざわざ作らなくてよい。夜のデータが欠ける不安から解放されたことが、想像以上に大きかったと感じています。

そして日中は、Garmin vívoactive 6も使っています。

ここで、Apple Watch Ultraという選択肢が浮かぶかもしれません。Ultra 3は最大42時間、低電力モードでは最大72時間とされており、バッテリーの不安は確かに小さくなります。

それでも筆者が選ばなかったのは、就寝時に着けるものとしては大きく重いこと、そして価格帯がSeriesとは別のところにあるからです。

つまり、現在の筆者の腕元では、Apple Watch Series 10は昼をGarminに、夜をFitbit Airに明け渡した形になっています。

なお、Fitbit AirもGarmin vívoactive 6も、iPhoneと連携して使えます。腕元だけを別の基準で選び直せたのは、この点が大きかったと感じています。

悪いところがあったわけではありません。それぞれの時間帯に、より噛み合う機器が入ってきただけです。

Google Fitbit AirとGarmin vivoactive 6を同じ手首に装着した実機写真。Fitbit Air実機レビュー記事のアイキャッチ(スマブロ.com) Google Fitbit Air 実機レビュー|2週間使って分かったメリット・デメリット【体験編】

Series 12のリーク情報を、この軸で読み直してみます

では、この「睡眠とHRV」という軸で、Series 12のリーク情報を読み直すとどう見えるかを書いてみました。

新型チップ — T8320とされる新CPUの搭載が報じられています

2026年モデルはN237・N238・N240として「Watch8」ファミリーに分類され、新CPU「T8320」を搭載すると報じられています。Series 9〜11が基本的に同じCPU世代でしたので、久々の更新となる見込みです。ただしT8320は内部の識別子であり、Appleが製品名として何を採用するかは、現時点では明らかになっていません。

注目したいのは、この新しいチップが何のために使われるかです。

watchOS 27ではSiri AIがApple Watchにも導入されます。ただしApple公式によれば、対応するのはSeries 9以降・Ultra 2以降・SE 3で、いずれもApple Intelligenceを有効にした対応iPhoneが近くにあることが条件です。

つまり、Siri AIを使うために新しいチップが必要なわけではありません。筆者のSeries 10も、対応機種に含まれています。

これは、Series 11を見送ったときと同じ構図です。watchOS 26の睡眠スコアや高血圧パターンの通知が、Series 10にも降りてきた。今回もまた、ソフトウェアの進化はハードウェアの買い替えなしに届く見込みです。

なお、Siri AIは2026年内にまず英語での提供が予定されており、日本語での提供時期は現時点で示されていません。

処理性能の向上そのものは、今後Apple Watch上でAI機能が広がっていくうえで意味を持つ可能性があります。ただ、睡眠とHRVを毎朝確認するという筆者の用途には、現時点で直接のメリットを見いだしにくいというのが正直なところです。

Touch ID:期待は後退しました

筆者は2026年5月の予想記事で、Touch ID搭載を期待のひとつに挙げていました。

その後7月以降、Series 12では見送られたとする報道が出ています。デザインの大きな変更はないという見通しが複数のメディアから伝えられており、期待は後退したと受け止めています。

Apple Watch Series 12・Ultra 4の予想と期待|Touch IDとセンサー進化のリーク情報まとめ【2026年新型モデル】

健康・フィットネストラッキング:改良は見込まれるものの、詳細は不明です

BloombergのMark Gurman氏は、Series 12で健康・フィットネストラッキングの改善があると報じています。ただし、具体的にどのセンサーや機能が強化されるのかは明らかになっていません。ソフトウェア側の改善にとどまる可能性もあります。

Ultra 4についてはセンサー構成の大幅な変更を示すサプライチェーン情報もありますが、Series 12にそのまま当てはめることはできません。

現時点では、筆者が重視している睡眠やHRVの計測がどこまで変わるのか、判断できない状況です。

バッテリー:改善が噂されていますが、具体的な時間は不明です

Series 12ではバッテリー持ちの改善が重視されていると報じられています。ただし現時点で、具体的な駆動時間は明らかになっていません。

筆者が現在使っているFitbit Airは、公称で最長7日間です。Series 12がそこに近づくという情報は、今のところ出ていません。

そのため筆者としては、「何時間延びるか」よりも、充電するタイミングそのものを意識しなくてよくなるのかを見ています。そこまで踏み込んだ発表があるなら、判断は変わるかもしれません。


こうして並べてみると、Series 12の進化はいずれも筋の通ったものです。それでも筆者の軸で読むかぎり、買う理由が見つからないというのが正直なところです。


ただし、筆者の条件を開示しておきます

ここまでを読んで「では自分もSeries 12は不要か」と考える前に、筆者の条件をお伝えしておく必要があります。判断の前提が、おそらく読者の方と異なるからです。

筆者はGoogle AI Proを契約しており、その特典としてGoogle Health Premiumが追加料金なしで有効になっています。

つまり、Google側の分析機能に対して、筆者は追加のコストを払っていません。この条件がなければ、判断は違っていた可能性があります。

Google Health Premiumとは何ができるのか?週間有酸素運動・睡眠などの健康指標が表示されたアプリ画面を見つめる女性(スマブロ.com) Google Health PremiumとFitbit Premiumの違い|Google One AI Proで使える?料金整理編 Google AI ProからGoogle Health Premiumを有効化する方法のアイキャッチ画像(スマブロ.com) Google AI ProからGoogle Health Premiumを有効化する方法|実際の画面つきで確認

さらに正直に書けば、Fitbit Airに16,800円、Garminの機器も相応の金額です。「Series 12を買わない」という判断の裏側で、筆者は別の場所に投資をしてきました。

節約しているわけではないのです。置き場所を変えただけです。

ここを隠して「Series 12は不要です」とだけ書くのは、あまり誠実ではないと考えました。

誤解のないように|生活の中心は今もAppleデバイスです

Apple Watch Series 10、iPhone、MacBook Airが白いデスクに配置されたワークスペース。Apple製品同士の連携とエコシステムを表現した画像

ここまで読まれて、「この人はApple離れをしたのだな」と受け取られたかもしれません。そこは違います。

筆者の環境は、今もAppleデバイスが中心です。iPhone、iPad、iMac、MacBook Air、AirPods Pro 3。仕事も日々の暮らしも、Appleのデバイスの上で動いています。この構成を変えるつもりは、まったくありません。

Apple Watchを健康管理の主役から外したことは、Appleから離れたことを意味しません。

むしろ順序は逆なのだろうと考えています。エコシステムの中心が揺らいでいないからこそ、腕元という一点だけを別の基準で選び直せた。土台が安定しているから、端のほうを動かせる。そういう感覚に近いかもしれません。

エコシステムを丸ごと乗り換えるのは、大きな決断です。けれど、そのうちの1台の役割を見直すことは、もっと気軽にできてよいはずです。

Apple Watchで広がるAppleエコシステム連携|生産性向上・健康管理・見守り 2026 編

それでも、Series 10には出番が残りました

家族と出かける日に出番があるApple Watch Series 10の実機写真(撮影:スマブロ.com)

では、Apple Watch Series 10を手放したのかというと、そうではありません。

家族と出かける日に、出番があります。

筆者のSeries 10はGPSモデルですので、単独で通信できるわけではありません。iPhoneが手元にあることが前提です。それでも、腕元で着信に出られることの価値は、想像より大きいものでした。

荷物を抱えていたり、子どもの手を引いていたり。鞄やポケットからiPhoneをすぐに取り出せない場面は、家族と出かける日には何度も訪れます。そういうときに、腕を上げるだけで応答できる。そのまま短く用件を済ませられる。

Fitbit AirやGarmin vívoactive 6でも、iPhoneへの着信に気づくことはできます。ただ、通知を見て、腕元でそのまま短く済ませるという一連の流れは、Apple Watchのほうが自然でした。

月に数回でしょうか。決して多くはありません。それでも、その数回のためにSeries 10は机の上に置いてあります。

健康管理の主役ではなくなりました。けれど、役割がゼロになったわけでもない。今のところ、この距離感が心地よいと感じています。

まとめ|買わないという判断も、選択肢のひとつ

Series 12を見送る理由を、あらためて整理します。

  1. 毎朝見る指標が睡眠とHRVの二つに絞られ、その用途では別の機器のほうが噛み合っている
  2. Siri AIは手元のSeries 10にも届く見込みで、チップ刷新の恩恵は睡眠とHRVという二つの指標に直接は結びつかない
  3. バッテリー改善は噂されているものの、具体的な駆動時間はまだ不明で、Fitbit Airのような数日単位の運用を想定できる情報は現時点では出ていない

そしてこれは、Appleから離れる話ではありません。エコシステムの中心はAppleのまま、腕元という一点だけを別の基準で選び直したというのが現時点での判断です。

ただしこれは、筆者の条件と使い方から導かれたものです。Apple Watchを1台で完結させたい方、健康管理もApple Watchに集約したい方にとっては、まったく違う結論になるはずです。

そして正直に申し添えますと、9月の発表内容によっては、この判断が覆る可能性も残しています。

睡眠計測とバッテリーの両立に踏み込んだ発表があれば、考え直すかもしれません。現時点で知りうる情報の範囲での見立てです。

最後に、ひとつだけ問いを置かせてください。

あなたが毎朝、ほんとうに見ている指標はどれでしょうか。

そこが定まると、次に買うべき1台も、買わないという選択も、ずいぶん見えやすくなるように思います。

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【参考サイト】
Apple公式(発表済みの事実)
・Apple、次世代のApple IntelligenceやSiri AIなどを発表 – Apple Newsroom(2026年6月8日)

・OS – watchOS 27 – Apple(日本)
・Apple Watch Series 10 – 技術仕様 – Apple サポート

メーカー公式

・Google Fitbit Air の技術仕様とバッテリー駆動時間 – Google ストア

海外メディアのリーク・予想情報(Series 12/Ultra 4関連・未発表)
・Apple Watch Series 12: Four rumored new features coming soon – 9to5Mac(2026年7月15日)

・Apple Watch Series 12 and Ultra 4: What to expect – 9to5Mac(2026年7月26日)

・What to Expect From Apple Watch Series 12 and Apple Watch Ultra 4 – MacRumors(2026年7月26日)

※Series 12/Ultra 4本体は未発表のため、正式な仕様や発売時期はApple公式発表をお待ちください。
※本記事の判断は筆者個人の使用条件に基づくものであり、すべての方に当てはまるものではありません。
※記載の内容は都合により変更になる場合があります。
※一部の写真やイラストはイメージです。