睡眠トラッキング機能の精度の高さには定評のあるFitbit(フィットビット)。
睡眠感度を「高感度」に設定して睡眠レベルを計測しました。
今回は、睡眠スコアや睡眠ステージのグラフ表示などの結果画面を例に分析。
検証してみたところ、夜中の行動も正確に捉えてくれていました。

睡眠グラフの良い例と悪い例も比較しておきました!
*計測機種:Fitbit Charge 5、Sense2
スマートウォッチ睡眠計測|おすすめ3大メーカー精度比較 レビュー編
睡眠トラッキング機能のメリット

睡眠中の心拍数や寝返りなどの体の動きを計測し、睡眠レベルの変化や状態を記録してくれる睡眠トラッキング機能。
デバイスを装着して寝るだけで、光学式心拍計や加速度センサーが自動的に計測してくれます。
Fitbitではレム睡眠をはじめノンレム睡眠、覚醒の状態をアプリで詳細に教えてくれるので、睡眠習慣の改善に役立てることができます。
メリットは次のように掲げられています。
- 睡眠の質を確認・・・毎晩の睡眠と長期的な傾向を追跡できます。
- 穏やかな目覚め・・・サイレントアラームで毎朝心地よく起床できます。
- 眠りを分析・・・データから自分の睡眠を理解できます。
- より良い睡眠習慣・・・目標や就寝リマインダーなどを設定できます。

次は睡眠グラフの比較をどうぞ!
睡眠グラフの良い例と悪い例
スタンフォード大学医学部教授 西野精治氏が監修する書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 睡眠の話』によると、「一番大切なのは入眠から最初の90分」とされ、一般的に深い眠りが前半にある方が良いとされています。
悪い例ではなかなか寝付けず明け方になってから、やっと深い眠りについた時の計測結果です。
こうして比べてみると、睡眠リズムの良し悪しがグラフで簡単に把握することができます。


睡眠グラフの理想とは?
眠りのリズムには個人差がありますが、ノンレム睡眠(深い睡眠)とレム睡眠(浅い眠り)が、約90分に1回のサイクルで繰り返されるため、睡眠時間も大切なことがわかります。
古賀良彦氏(杏林大学医学部精神神経科学教室教授)が監修する「良い睡眠で快適生活」にある“ 睡眠と体のリズム ”では、「始めはノンレム睡眠がより深く長く出現し、起きる前には浅めで短いレム睡眠が多くなっていくのが一般的な睡眠のリズム」と説明があります。
調べてみると、睡眠グラフの理想型は下記のようなイメージで、“ 深い眠りから浅い眠りに推移 ” している状態になります。

\ 最新モデル Fitbit Sense2 /
Fitbit 睡眠スコアの表示画面
Fitbitでは、無料で毎日の睡眠レベルをスコア化してくれます。
約7時間半の睡眠で、判定は【 87 】点。
この画面には、大きく「睡眠時間」「深い睡眠とレム睡眠」「回復」の3つの項目があります。

睡眠スコアの平均は77点

Fitbitの公式サイトによると、すべての睡眠スコアは、睡眠期間、睡眠の質、回復の個人スコアの合計がトータルで最大100とのことです。
- 非常に良い:90~100点
- 良い:80~89点
- やや低い:60~79点
- 低い:60点以下
ほとんどの人が72~83のスコアを取得しているとのことで、これを計算すると睡眠スコアの平均点は77になります。
●参考:Fitbit公式サイト「Fitbit アプリの睡眠スコアとは何ですか?」
睡眠ステージの見方

アプリの「深い睡眠とレム睡眠」のタイルをタップすると下記のようなグラフ画面に切り替わります。
「目覚めた状態(覚醒)」「レム睡眠」「浅い睡眠」「深い睡眠」を縦軸、就寝から起床までの時間を横軸にして睡眠レベルの変化が表示されています。
- 縦軸:眠りの深さ
(覚醒・レム・浅い・深い) - 横軸:就寝から起床までの時間
以下はFitbitの公式サイトによる睡眠ごとの説明です。
- 浅い睡眠・・・浅い睡眠は心身の回復を促します。
- 深い睡眠・・・深い睡眠は、身体的な回復と記憶と学習の側面を促進します。 この段階は、免疫システムの働きもサポートします。
- レム睡眠・・・レム睡眠は、前の日の情報を脳で処理・統合し、それを長期記憶に保存するため、気分の調整、学習、記憶に重要な役割を果たすことがわかっています。
ノンレム睡眠(浅い睡眠、深い睡眠)、レム睡眠の役割と働きを知ることが睡眠改善への近道かもしれません。
睡眠記録の検証

検証ではあえて睡眠グラフの悪い例を使って、覚醒を中心にチェックしました。
当日は、11時前に布団に入り、すぐさま眠りへ。
夜中の3時前にはトイレに行ったので、ちゃんと目覚めた状態(覚醒)の赤い部分が大きくなっています。
その後、手を洗ってベッドに戻り、再度眠りへ…。
寝起きの時間においては問題なし。

意外に正確なので参考になります。
Fitbit 特有のベンチマーク機能


Fitbit の睡眠トラッカーの魅力は「30日間の平均」と「ベンチマーク」機能。
ベンチマークでは「あなたと同年齢の同性との比較」を教えてくれます。
この画面で自分がどのくらいの睡眠レベルなのか他人と比較できます。
一般的なデータと比較することで自分の状況を検証できるのも嬉しいポイント!

比較情報は参考になります。
睡眠時間の目標を設定可能
Fitbitの睡眠トラッキング機能では、睡眠時間の目標、目標とする睡眠スケジュール、就寝リマインダー、時間、睡眠感度の設定が可能。
睡眠感度は「普通」または「高感度」を選択できます。

眠りが浅い時に起こしてくれる機能
Fitbit には「 Smart Wake(スマートウェイク) 」という嬉しい機能もあります。
起床時刻 30分手前から最も目覚めがよいタイミングで起こしてくれます。
つまり、眠りが浅い時に起こしてくれる機能。
デバイスでは、アラーム設定の画面に「スマートアラーム」のオン・オフの切り替えが可能。

リマインダー機能も便利!
昼寝も二度寝も計測できるFitbit
Fitbit では、昼寝も自動で判断して計測してくれます。
詳細なデータは3時間以上の睡眠が必要ですが、下記のような画面でチェック可能。
仕事中のうたた寝などもしっかりと記録されます…。

二度寝の際は下記のようなグラフ表示。

夜寝るのが遅くなって朝方起きたのはいいですが、また寝てしまった様子。
二度寝の際も深い睡眠に入っていた記録が見られます。
ここまでしっかりと計測してくれる睡眠トラッキング機能を搭載しているスマートウォッチは凄いと思うばかり。
スマートバンド(Fitbit vs Garmin)おすすめモデル対決|睡眠トラッキング機能 編
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感想

Fitbitの睡眠トラッキング機能の精度の高さに定評があることは知っていました。
しかし、実際に試してみないことには何とも言えないと思い Fitbit を購入して、
Garmin や Apple Watch と精度を比べてみた結果、
もっとも精度が高く相性が良いと感じたのが Fitbit でした !
アプリの見やすさも魅力。
睡眠トラッキング機能を優先する場合、Fitbit はおすすめ。
デバイスやアプリとの相性もあるかと思いますが、睡眠中の状態が気になる方はぜひ試してみて下さい。
\ 最上位モデル Fitbit Sense 2 /
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【参考文献】
・西野精治(著)スタンフォード式 最高の睡眠 サンマーク出版
・内田直(著)安眠の科学 日刊工業新聞社
・西野精治(監修)図解眠れなくなるほど面白い睡眠の話 日本文芸社
・宮崎総一郎、林光緒(編著)改訂版 睡眠と健康 放送大学教育振興会
【参考サイト】
・健康づくりのための睡眠指針検討会報告書 厚生労働省
・眠りのメカニズム e-ヘルスネット 厚生労働省
・Fitbit 公式サイト https://www.fitbit.com/global/jp/home
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