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Apple Watchのアクティブカロリーとは?目標設定の目安値 編

active calorie

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アクティブカロリーとは、 運動や日常生活での身体活動によって消費されるエネルギー量を指します。

Apple Watch や iPhoneのヘルスケアアプリでは「合計キロカロリー」として表示されます。これは簡単に考えると下記の通りです。

活動時代謝量+安静時代謝量=合計キロカロリー

Apple Watchでは活動時代謝量にあたる消費エネルギーがアクティブカロリーに該当します。

Apple Watch ムーブゴールの目安と平均!消費カロリーと設定方法 編

アクティブカロリーの目安

ランニングをしている様子(イメージ画像)

一般的に身体活動レベルが普通の人の場合、活動時代謝量(アクティブカロリー)は1日の総エネルギー消費量(TDEE:Total Daily Energy Expenditure)の約30%が目安になります。

アクティブカロリー(目安)=1日の総エネルギー消費量×0.3

  • 1日の総エネルギー消費量が2200kcalの男性では660kcal
  • 1日の総エネルギー消費量が1800kcalの女性では540kcal

1日の総エネルギー消費量(TDEE)は、年齢、性別、身長、体重、そして筋肉量などの体組成によって大きく異なります。そのため、ここで示すTDEEの数値(例:男性 2200 kcal、女性 1800 kcal)や、それに基づくアクティブカロリーの目安は、あくまで一般的な参考値として捉えてください。

目安表(簡易版)

1日の総エネルギー消費量を基準に考えた場合、目安は下記の通りです。活動レベルなどを鑑みて、自分に合ったアクティブカロリーを目安にしてみて下さい。

活動レベル目安
軽度~中程度約20~25%
中~高程度約25~35%
高強度約35~45%

この目安表は、一般的な運動生理学の知見に基づいたものですが、個人の体力レベル、運動効率、体組成などにより、実際の割合は変動することがあります。ご自身の感覚と記録を照らし合わせながら、参考としてご活用ください。

活動時代謝量は運動とNEATの合計

Apple Watchで記録されるアクティブカロリーは、ウォーキングなどの意図的な運動だけでなく、通勤通学での歩行、家事、階段の昇降などの日常生活における身体活動(NEAT:Non-Exercise Activity Thermogenesis)を含みます。

つまり、「運動によるエネルギー消費量」と「運動以外の身体活動によるエネルギー消費量」の合計がアクティブカロリーです。

AppleWatchのアクティブカロリーについての解説図(参考:厚生労働省HP)作成:おかきソムリエ
参考:身体活動とエネルギー代謝(厚生労働省)

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安静時代謝量(安静時消費エネルギー)

安静にしている様子(イメージ画像)

一方、安静時代謝量ですが、iPhoneのヘルスケアAppで表示される “ 安静時消費エネルギー ” に該当します。

Apple Watch /
iPhoneヘルスケアApp
活動時代謝量アクティブエネルギー
(アクティブキロカロリー)
安静時代謝量安静時消費エネルギー
(安静時消費カロリー)

iPhoneのヘルスケアAppに表示される『安静時消費エネルギー』は、Apple Watchが収集したデータやユーザーが入力した身体情報(年齢、性別、身長、体重など)を基に推定された安静時代謝量に相当します。これは医学的な精密測定とは異なりますが、日々のエネルギー消費を把握する上での有用な目安となります。

では、次は基礎代謝との違いについて!

基礎代謝量と安静時代謝量の違い

安静時の代謝量を表現した座っている様子(イメージ画像)

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」や参考文献によると下記のような違いがあります。

  • 基礎代謝量
    覚醒状態で必要な最小源のエネルギーであり、早朝空腹時に快適な室内(室温など)において安静仰臥位・覚醒状態で測定されます。
  • 安静時代謝量
    座位などで休息している状態で測定されます。

安静時代謝量は基礎代謝量の測定時よりも様々な影響を受けるため、基礎代謝量の10〜20%増しが目安とされています。

●参考文献:生体の構造と機能 – 栄養とエネルギー代謝 P208 医歯薬出版株式会社 基礎運動学 第6版補訂)

目安を知って効果的にダイエットを!

このように「基礎代謝量」と「安静時代謝量」は厳密には違いますが、日中に計測する方が多いので安静時代謝量(安静時消費カロリー)を基準に考える方が自然かもしれません。

基礎代謝量は厳格な条件下での最小エネルギーですが、安静時代謝量はより日常に近い安静時のエネルギー消費です。Apple WatchやiPhoneの『安静時消費エネルギー』はこの安静時代謝量に近く、日々の活動量を考える上で実用的な基準となります。

設定は自分に合った目標値で

Apple Watchのアクティブカロリーは、目安としてとても参考になりますが、実際に使ってみると自分の生活習慣や体調に応じて調整が必要だと感じました。

デスクワーク中心の平日にはなかなか達成できず、達成率が低いと逆にモチベーションが下がってしまいます。

そこで目標設定を下げてみたところ、達成感を味わえるようになり、徐々に運動量を増やす意欲も湧いてきました。

数値はあくまでも目安となりますので、まずは初期値から始め、週単位での平均アクティブカロリーを振り返り、少しずつ増やして行くと継続しやすいかと思います。

ぜひ、無理なく続けられる自分に合った目標値を見つけてみてください。

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【参考文献】
・基礎運動学 第6版 補訂(医歯薬出版株式会社)
・麻美直美、川中健太郎(編)栄養科学イラストレイテッド 運動生理学 羊土社

・寺田新(著)スポーツ栄養学 東京大学出版会
・基礎運動学 第6版 補訂 中村隆一、齋藤宏、長崎浩(著)医歯薬出版

・レビューブック管理栄養士 2021 第3版 メディックメディア
【参考サイト】
スポーツ庁Web広報マガジンDEPORTARE
身体活動とエネルギー代謝 e-ヘルスネット(厚生労働省)

◎健康のための運動に取り組む際には、かかりつけ医に相談するようにして下さい。
※写真やイラストはイメージです。