Fitbitのデバイスは装着しているだけで心拍数や心拍変動を自動で記録してくれます。
安静時や運動時、睡眠時の状態はどうなっているのでしょう?
今回は、1日の流れをスクリーンショットしたグラフ画面でも確認してみたいと思います。
ウォーキングをしたり、よく動いた時の心拍ゾーンは高い傾向にあります。

心拍数は運動時にデバイスでも確認できます!
心拍変動の単位はミリ秒(ms)、正常値には個人差があるため計測結果の平均値を目安にしてみて下さい。
心拍変動の値は、アプリの「健康指標のダッシュボード」で確認することができます。
※計測機種:Fitbit Charge 5、Fitbit Sense 2
Fitbitの脂肪燃焼ゾーンと有酸素運動ゾーン|目標心拍数と運動強度の関係 編
安静時の心拍数とは

心拍数(HR:heart rate)は心臓の拍動数を言います。
安静時心拍数は、寝ている姿勢や座っている姿勢での心拍数。
基本的には1分あたりの拍動数で計測し、単位はbpm(beat per minutes)を使います。
成人(健常者)の場合、通常は 60~100 bpm とされていますが個人差によって異なります。

アプリのグラフを見てみましょう!
Fitbitアプリの心拍数記録画面

こちらの画像は、1日の心拍数の流れを表すグラフ画面をスクリーンショットしたものです。
睡眠中の心拍数は低い傾向にあり、日中の活動中は60〜80 bpmの範囲が中心。
夕方にウォーキングを行ったので心拍数が高い領域(約120 bpm)にまで達しています。
夜の時間にわずかにグラフが途切れている部分は、入浴時に外しているためです。

睡眠時は心拍数が低い状態になります。
心拍数計測の仕組み

Fitbitの公式サイトによると、フォトプレチスモグラフィ(RPPG)という光電脈波を使用して計測しています。
血液量によって毛細血管が拡張と収縮を行われるため光学式心拍数センサーのグリーンのLEDで検出。
つまり、血液には光を吸収する性質があるため、血液量の変化を捉えることで心拍数を計測する仕組みです。
心臓が動くと血液量の変化により、毛細血管が拡張、収縮します。心拍数の決定には、Fitbitデバイスの光学式心拍数センサーによってグリーンのLEDが毎秒フラッシュし、光感度検出器を使用して、腕の上部の毛細血管の容積の変化を検出します。
出典:Fitbit公式サイト
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心拍数の評価確認
Fitbitアプリでは、過去の安静時の心拍数から評価や内訳も見ることができます。


画面上には「あなたの推定値 55-59 は、同年齢の男性として非常に良いです。」と記載があります。
当日の安静時の心拍数は 55 でした。
グラフに加えて心拍数の通知、安静時心拍数、エクササイズゾーンも確認でき、
エクササイズのゾーンの内訳も記録してくれますので、ダイエットの効率化にも役立ちます。
Fitbitの脂肪燃焼ゾーンと有酸素運動ゾーン|目標心拍数と運動強度の関係 編
心拍数の高低通知機能

Fitbit アプリでは、心拍数の高低の閾値(いきち)* によってアラートで通知をしてくれる機能があります。
設定画面と方法は上記のスクリーンショットの画面の通り。
通知を設定する場合、高心拍数の通知をオン、低心拍数の通知をオンにしておいてください。
設定の流れ:ダッシュボード⇒プロフィールアイコン⇒アクティビティとウェルネス⇒心拍数設定
Fitbit Charge 5 のユーザーマニュアルには「活動的でないと推定される時間帯に、少なくとも10 分以上活動していないように見えるときに、心拍数が上限または下限の閾値を超えたことを Charge 5 が検出した場合、通知を受け取ることができます。」とあります。
心拍数には個人差があるため、カスタムで設定することもできますが、普段の心拍数とは違う・おかしい(異常)と感じた場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
*閾値(いきち)とは、境目となる値。
心拍数計測精度の感想

デバイスでは現在の心拍数、アプリでは過去のデータも見ることが可能。
心拍数の計測精度については光学式心拍計によってしっかり計測されている印象です。
Apple WatchやGarminも使っていますが、大きな差はなく同じく精度には高い信頼を置いています。
- 心拍ゾーンの把握
- 睡眠の質を分析
- ストレス状態の確認
- マインドフルネスでの活用
心拍数の計測は24時間、リアルタイムかつ自動で行われます。
心拍数が測れないといったケースは装着不良以外ではほとんどありませんが、デバイスによってはオフになっている場合もあるのでオンになっているか確認してみてください。
▼心拍数の設定 オンとオフの方法(Charge5)
デバイスの場合:設定 → 心拍数を選択 → オン もしくは オフ
Fitbit Charge 5 には皮膚電気活動(EDA)センサーが搭載されているので、その機能でも心拍数を計測することも可能です。
【Fitbit Charge 5】皮膚電気活動(EDA)センサーの使い方と感想|ストレス管理 編
心拍変動(HRV)とは

心拍変動(HRV:Heart Rate Variability)とは鼓動間隔(RRI:R-R Interval)の変化です。
心拍数は1分間の拍動数ですが、心拍変動は拍動と拍動の間隔。
「心拍のゆらぎ」とも呼ばれ、自律神経系の影響を受けて間隔が変化しています。
心拍変動の目安
心拍変動は「からだのサイン」のひとつとしてセルフケアでも利用されている指標です。
単位は『ミリ秒:ms』で示され、デバイスやアプリでは「40ミリ秒」や「40 ms」と表示されます。
普段の値より低ければ疲労の兆候やストレスを感じている可能性があり、
一方で値が高ければ良好で疲労の回復傾向にあるとの判断の目安にできます。
- HRVが高い:
良好、疲労の回復傾向
・体力が十分な状態
・睡眠がしっかり取れている
・気分転換ができている - HRVが低い:
不調、疲労度が高い兆候
・体が疲れている?
・睡眠不足が考えられる?
・ストレスが高い可能性がある?
心拍変動(HRV)の正常値については個人差があるため、計測した値の平均値を参考にすると良いかと思います。
緊張時やストレスを受けている時には短く、リラックス状態や休息時には長くなったりと心拍数の間隔には変化が見られるのが普通です。

普段より値より心拍変動が低い状態が続いているようなら、しっかりと休息を心掛けましょう。
心拍変動の計測と結果
Fitbit で心拍変動を確認する方法は『 健康指標 』からダッシュボードと傾向から心拍変動の平均などを確認できます。


心拍変動 (HRV) とは、心拍間の時間の揺らぎのことです。 各拍動のタイミングは、自律神経系 (ANS)によって決まります。 Fitbit では、RMSSD と呼ばれる一般的な方法を用いて、 心拍数データから心拍変動を算出しています。 グラフ上の最新の心拍変動の値は、過去24時間で最も長い睡眠のデータを反映したものです。
出典:Fitbitアプリより一部抜粋
Fitbitの公式サイトによると心拍変動は『RMSSD』方式で算出して睡眠時のデータを表示しています。
RMSSD(root mean square successive difference)とは、隣接心拍間隔の差の自乗平均平方根から導き出した心拍変動の計測方法です。
数値はあくまで目安のため、値が低いことが気になるようでしたら専門のかかりつけ医にご相談下さい。
●参考:Fitbitアプリで健康指標について 知っておくべきことは何ですか?
さいごに

Fitibitに搭載されている光学式心拍計は安静時や運動時、そして睡眠時の心拍変動を計測してくれます。
心拍数は運動強度の目安にもなり、健康管理の重要な指標として使われています。
心拍変動は体調の変化を読み取ることにも役立つため、時々確認するようにしましょう。
各機能を上手に活用して、ご自身の健康管理に役立てて下さい。
\ 健康管理トラッカー Fitbit Charge 5 /
Fitbit はどこのお店で買える?ネットショップや家電量販店などで購入可能
【参考書籍】
・入門運動生理学 第4版 勝田茂 杏林書院
・スポーツトレーニングの基礎理論 編/横浜市スポーツ医科学センター 西東社
【参考サイト】
・e-ヘルスネット(厚生労働省):https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・一般社団法人 日本健康倶楽部:https://www.kenkou-club.or.jp/
・Fitbit公式サイト:https://www.fitbit.com/global/jp/home
・FitbitCharge5 ユーザーマニュアル:https://help.fitbit.com/manuals/manual_charge_5_ja.pdf
※数値や名称は参考文献によって異なる場合があります。
※写真やイラストはイメージです。